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はしがき
iOS15/iPadOS15がリリースされましたね。iOSリリースの4時間ほど前、アップグレードの参考にするためiPadOS プレビューを見ておりました。ふと、新機能のオリジナルのEメールドメイン(カスタムメールドメイン)が目にとまり、「ドメイン持ってない人お断りのサービスとは面白いな〜」「そういや私ドメイン持ってるから設定できんじゃん」と軽率に首を突っ込んでみて設定を完了するところまでいけたのでその記録を公開します。
DNSレコード初編集でもなんとかなったので興味のある方試しにいかがでしょうか。あ、試す前に終わりにをみるのを忘れずに。
注意事項
- 当サイトは個人サイトで、第三者によるチェックが行われていないため、正確さについて保証することはできません。
- 正確性を重視する方はApple Care(0120-277-535)にお問い合わせ下さい(サービス料金が発生する場合あり)。
カスタムメールドメインを設定できる条件
- iCloud.comで設定する場合はiPhone, iPadまたはMacのSafari
- バージョン条件不明, iOS14.8/macOS 11.6以降推奨
- iCloud 50GB, 200GB 2TBプランに自分またはファミリー共有の管理者が加入している
- 登録するドメインのDNSレコードを編集できる
- ドメインを所有している
- 1ドメインにつき3アドレスまで登録できる(5ドメインまで)
- 日本人にとっては悲しい仕様があるので実際に設定したい方は先に終わりにを見て、設定して支障がないか確認しましょう。
※この記事はドメインを取得しかつレンタルサーバー・VPS等を契約している人を想定しています。
設定したメールアドレスの使用
- iOS/macOSのメール.appでメール送受信可能。
- iOS14.8とmacOS 11.6のメール.appでメール送受信が可能なことを確認。
- プッシュ通知利用可能
- iMessage/Facetimeの受信アドレスに使用可能。
- Sign in with Appleの”メールを非公開”の転送先に設定可能。
- Apple IDにもできそう?(未検証)
環境
- macOS 11.6 Big Sur(20G165)上のSafari14.1.2でiCloud.comにアクセスして設定
- iOS15/iPadOS15のリリース前に試したためbeta.icloud.comにアクセスし設定
- iCloud 200GBプラン ファミリー共有
- バリュードメインで買った当サイトのドメインを使用
- レンタルサーバーはコアサーバーを使用
- DNSレコード編集経験なし
Apple公式ドキュメント
設定画面へのアクセス
iCloud.comで設定
SafariでiCloud.comを開き、アカウント設定(環境設定)>カスタムメールドメイン›管理›所有ドメインを追加 から設定を開始する。設定したい自分のドメインを入力して次に進む。自分だけの使用とファミリー共有グループメンバーでの使用の2パターンを聞かれるが今回は”あなただけ”で設定する。
メールアドレスの登録と認証
ここは自ドメインで作成したメールアドレスがある場合とない場合で別れる。(自ドメインで作成したメールアドレスの例 report@a11urr.org)
A. 作成済みメールアドレスがある人
手順2 既存のメールアドレスを追加するに進む前に、自分のドメインで作成してあるメールアドレス全てを受信可能状態にしておく(アドレスを1つも作成していない人は何もする必要はない)。Appleからメールが送られてくるので。
メールアドレス一覧はコアサーバーの場合コントロールパネルのメール一覧で確認できる(青枠部分)。
一覧を確認したら、手順2 既存のメールアドレスを追加するに自ドメインのメールアドレス入力していく。自分の場合はアドレスが丁度3つだったので全部入力できたが登録できる最大数は3つなので4つの場合は一部しか登録できない。登録できないアドレスがどうなるかは検証していない。
登録するとAppleから各メールアドレスに”メールアドレスを確認してください”と題したメールが届くので”確認”ボタンを押して認証する。
全部登録完了したらAppleから送られてきているはずのカスタムドメインの設定を完了してくださいに書かれたDNSレコードの設定をしていく。iCloud.comの設定›カスタムメールドメインでもメールと同様の内容が見れる。
B. 作成済みメールアドレスがない人
手順2 既存のメールアドレスを追加するをスキップし、DNSレコードの編集に進む。その後設定完了までいった後、iCloud.comのアカウント設定›カスタムメールドメインから自分が考えたアドレスを最大3つ追加する。
DNSレコードの編集
今度はiCloud.comではなくレジストラの設定ページに飛び、DNSレコードの編集をする。以下バリュードメインの場合。
バリュードメインにログインしてから、ドメインの設定操作(登録済みドメイン一覧)にアクセス。該当ドメインのDNS/URLアイコンをクリックする。レコード編集画面が表示される。
以下はa11urr.orgドメインの設定前のDNSレコード。DNSレコードをいじったことはないのでこれで初期状態なはず。
a * 202.172.26.33
mx @ 10
txt @ v=spf1 ip4:202.172.26.33 ~all
これを編集していくが、とにもかくにも最初は元々のレコードをテキストファイルなどにバックアップ。これは失敗の保険だけでなく、設定解除したくなったときも見据えている。
バックアップしたら編集開始。既存のMXレコードを削除して(他はいじらない)、計5行追加する。TXTレコードの****部分はメールに届いた文字列を書き、a11urr.orgの部分を自分ドメインのに変えればあとは空行以降をコピペでいけるはず。
a * 202.172.26.33
txt @ v=spf1 ip4:202.172.26.33 ~all
txt @ apple-domain=*************
txt @ v=spf1 redirect=icloud.com
mx mx01.mail.icloud.com. 10
mx mx02.mail.icloud.com. 10
cname sig1._domainkey sig1.dkim.a11urr.org.at.icloudmailadmin.com.
終わったら「保存」を押して「正常に変更されました。」と表示されたら成功。間違ってるところがあればエラーを吐かれる。
以下失敗集。
; つまづきポイント1 引用符いらない
txt @ "v=spf1 redirect=icloud.com"
;とかやってはいけない
; つまづきポイント2 mxレコードの設定に@はいらない
mx @ mx01.mail.icloud.com. 10
mx @ mx02.mail.icloud.com. 10
;とかやってはいけない
無事設定できたらメール下部のiCloud.comの設定リンクから設定ページに飛び、セットアップを完了を押して通れば設定完了。
メールアドレスの追加・削除
iCloud.comのアカウント設定›カスタムメールドメインから可能。
新しく作ったメールアドレスも、設定画面から追加するだけで使えるようになる。
繰り返すが1ドメインにつき3アドレスまで。Apple IDアカウント1つに対し5ドメインまで。
利用例
メール.appからメールを送信
普通にメールの新規作成を行う。差出人に追加したアドレスが選べるようになっているので選択。件名本文書いて送信。以上。
iMessage/Facetimeのアドレスに追加
以下の設定項目までたどり着いて、有効にしたいアドレスにチェック
iOS
- 設定›メッセージ›送受信›iMessage
- 設定›Facetime›Facetime着信用のメールアドレス設定
macOS メッセージApp
- 環境設定›iMessage
macOS Facetime
- 環境設定
Sign in with Appleの”メールを非公開”の転送先に設定
iOS
- 設定›自分の名前›名前、電話番号、メール›メールを非公開
macOS
- 設定›Apple ID›名前、電話番号、メール›メールを非公開
設定を解除する
iCloud.comのカスタムメールドメイン設定から該当のドメインをクリック後、「このドメインを使用停止」を押す。バックアップしておいたレコード設定を使って設定を戻す。
終わりに
設定した自ドメインのアドレスを使って自分の他のメールアドレスにテストメールを送信してみました。どう見ても本名です本当に(ry
そんなわけで1日も持たずに設定を解除することになったのでした。まあ別に******@icloud.comでいいからな…
更新履歴
- 9/21/2021 公開
- 9/21 リンク修正
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